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AI駆動開発に向けた取り組み - AI推進組織の発足とCursorの導入

こんにちは、CIO の菅井です。

従来から AI 推進を横断的なチーム、プロジェクトごとに取り組んでいましたが、2025年4月1日にAIイネーブルメントグループを立ち上げました。

取り組みの一環として、AI支援型エディタ「Cursor」をエンジニア組織に導入しました。今回は、その背景と導入1週間で見えてきた成果や課題についてご紹介します。

AIイネーブルメントグループの立ち上げ

私たちのミッションは大きく2つあります。

1. AIを使ってできることを増やす

管理職やリードクラスでのAI活用を促進し、組織全体でのAI利用を底上げしています。また、ゲーム開発においては試作品やプロトタイプ作成の効率化を通じて生産性向上を図っています。さらに、AI活用による新しい体験やエンタテインメントの創出にも取り組んでおり、「神魔狩りのツクヨミ」などの事例が生まれています。

2. AIができることを増やす

AIが活用できるデータ領域の拡大に注力しています。これまでアクセスできなかったデータやデータ化されていない情報の可視化を進めており、具体的にはミーティング内容の録音・テキスト化をデフォルト化し、開発過程での作り変えデータの保持も行っています。最終的には、人の介在なしにAIエージェントがデータを取得できる基盤設計を目指しています。

なぜCursorを選んだのか

Cursorは、AIエージェント開発に必要な機能がバランスよく盛り込まれているエディタです。導入の主な理由は以下の通りです。

  1. AIエージェント開発に最適化された機能群
  2. リーズナブルな価格で広く展開が可能

ただし、重要なのは「Cursorを標準化したい」わけではありません。

柔軟な開発環境の選択

基本的な方針は「自分たちが使っているエディタをベースに、AIエージェント機能を活用する」というものです。ルール設定などはチームごとに共通認識を持って進めてもらっています。

Cursor はあくまでも「AI エージェントによる開発に慣れるための1つのツール」という位置づけです。

導入1週間で見えてきたこと

良かった点

まだ全員が使いこなせているとは言えませんが、一部の方はヘビーに活用しており、数日で500リクエストを使っている方もいます。Cursorを使う上で見えてきた課題や改善点を一つずつ潰しているところです。

導入後、社内Slackの #pj-ai-env-improvement チャンネルへの投稿が活性化しました。複数人開発での考察やPoC、小さな社内ツールでの効率化事例、既存プロジェクトへの適用の試行など、様々な取り組みが共有されるようになりました。

また、Cursorの導入によってAIエージェントへの感度が組織全体で高まっており、企画職で使いこなす方も出てきました。社内の福利厚生で利用できるClaude ProでのClaude Code利用者も増加し、ナレッジ共有が盛んになっています。

課題と対応

セキュリティポリシーの整備やコードベースの取り扱いルールの明確化については、導入前から準備を進めていたため粛々と運用しています。ベストプラクティスをチーム間で共有する仕組みづくりも継続して取り組んでおり、今後は全社への展開計画も策定していく予定です。

引き続き、AI を活用した効率化と新しい体験創出に取り組んでいきます。



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