こんにちは!エンジニアの石塚です。 普段は人事部でHR Tech領域を担当しつつ、社内のAI活用を推進する活動にも取り組んでいます。
さて、今回はコロプラで定期開催している「AIトーク」シリーズの第3弾として、エンジニア向けの勉強会「AIテックトーク」を開催しました。この記事では、イベントの様子や、そこで共有されたAIによる開発の変化をご紹介します。

全社で加速するAI活用!「AIトーク」シリーズとは?
コロプラでは月に一度、部署や職種の垣根を越えてAIの活用術をカジュアルに語り合う「AIトーク」というイベントを開催しています。「ここでの発見が、誰かのヒントになれば」という想いから始まったこの取り組み。
回を重ねるごとに、社内のあちこちで「あのツール、どう?」「こんな使い方を試してみたよ」といった会話が自然に生まれるようになり、AI活用の輪が着実に広がっています。
これまでの「AIトーク」シリーズ
第1回:AIフラットトーク
職種や役割に関係なく、AIの最新情報をシェアする全社向けイベント。初回は「Google Gemini Advanced」をテーマに盛り上がりました。
第2回:AIカジュトーク
バックオフィス部門での活用事例をカジュアルに共有するイベント。「Gemini Deep Research & NotebookLM」を題材に、人事戦略部のリアルな活用術を紹介しました。
第3回:AIテックトーク
そして今回ご紹介する、エンジニア向けのイベントです。
今回のテーマは「AIコーディングエージェント」
当社のCIO菅井は「あなたの当たり前は誰かの学び」という言葉で情報や学びの共有を促しています。今回の「AIテックトーク」は、まさにその言葉を体現する場となり、登壇したエンジニアたちが、日々の業務で得たリアルな知見や実践的な活用事例を共有してくれました。
イベントテーマ:AIコーディングエージェント
今回のイベントは、日進月歩で進化するAIコーディングツールの最新動向をキャッチアップし、それぞれのツールの特性を理解することで、日々の開発をさらに効率化することを目的として開催されました。
当日は、公募メンバーを含むCIOと4名のエンジニアが登壇。AIコーディングの基本から、少し応用的な技術である「MCP(Model Context Protocol)」まで、それぞれの視点から発表が行われました。
発表構成
- オープニングトーク:AIコーディングエージェントの進化と向き合い方(CIO 菅井)
- Cursorのすゝめ:AIネイティブなコードエディタを使いこなす(K.Y / インターナルグループ)
- Devinで開発を加速!「Vibe Coding」という新しい開発スタイル(石塚 / 経営企画本部 人事部)
- MCPとは? AIと社内サービスを繋ぐ接続の仕組み(N.S / インターナルグループ)
- AIコーディングエージェントの総括と、これからの歩き方(山田 @yamadashy / CIO室 AIイネーブルメントグループ)
各発表のハイライト
当日は5つのセッションが行われ、どれも非常に内容の濃いものばかり。それぞれのハイライトをご紹介します。
1. オープニングトーク:AIコーディングエージェントの進化と向き合い方
AIコーディングエージェントがいかに凄まじいスピードで進化しているか、そして私たちがどう向き合うべきかについて解説。「みんなで気楽に時代の変化を楽しみましょう」というメッセージで、イベントの幕を開けました。
発表では、AIコーディングエージェントの継続的な進化が強調されました。この4年間で、AIは単なる「コード補完」ツールから、ソフトウェアのベンチマークを人間と同等レベルで解決する「自律型エンジニア」へと発展しました。
特に印象的だったのは、「うまくいかない時は、まっさらな状態からやり直そう」という言葉。AIは複雑なものを修正するより、ゼロから作ることの方が得意であり、この特性を理解することがAIと上手く付き合うコツだと語りました。
2. Cursorのすゝめ:AIネイティブなコードエディタを使いこなす
AIコードエディタ「Cursor」の実践的な活用法が紹介されました。
発表では、Cursorに統合されたAIエージェントが、必要なファイルを自律的に判断して読み書きする仕組みや、タブ補完、Command+Kを使った指示による編集など、その強力かつ直感的な操作が解説されました。
続くライブデモでは、ToDoリストアプリの実装を例に、Cursorへの指示出しからエラー発生時のデバッグフロー(AIへの再指示)までが実演され、参加者は具体的な活用イメージを掴むことができました。
安全性にも話が及び、.cursorignoreによるAIの読み取り範囲の制御や、「User Rules」を用いたルール設定など、セキュアに利用するための重要なポイントが解説されました。
3. Devinで開発を加速!「Vibe Coding」という新しい開発スタイル
自律型AIエージェント「Devin」を活用し、Chrome拡張機能の社内ツール「くまぱわーあっぷ」の開発を高速化した事例と、新しい開発スタイル「Vibe Coding」について発表しました。
Devinは、タスクの実行からコーディング、インフラ設定までを一貫して担う自律型AIです。Slack連携やWeb UIを通じたタスク管理機能に加え、「Devin Knowledge」によってプロジェクト固有のルールや設計思想を学習させることが可能だと紹介されました。
実際の社内ツール開発では、プロジェクト特有の「お作法」やChrome拡張機能ならではの制約といった、AIだけでは対処が難しい課題に直面しました。そこで、既存設計の理解には「Devin Knowledge」を、機能移植には関連コードをまとめる「Repomix」を活用するなど、実践的な工夫を凝らした結果、UIや主要機能の大部分をAIに自動生成させることに成功したと報告されました。
発表では、開発スピードの向上というメリットだけでなく、AIを単なる「道具」としてではなく、「プロジェクトメンバーの一員」として根気強く育てていく視点の重要性が共有されました。実際にDevinを用いた新機能追加のデモも成功に終わり、「Vibe Coding」がいかに開発を効率化するかが示されました。
4. MCPとは? AIと社内サービスを繋ぐ接続の仕組み
AIと各種サービスを連携させるための仕組みである「MCP(Model Context Protocol)」について、デモを交えながら紹介しました。
Playwright MCPを使い、Cursorからの指示一つでテストを自動実行し、その結果をSlackに通知するデモを披露。さらに、チャットで社員名を尋ねるだけで社内システムから情報を取得して回答する「社員情報検索MCP」も紹介され、AIが自然言語を介して複数のサービスを自在に操る様子は、会場から大きな反響を呼びました。
MCPを活用することで、従来は手作業だった情報取得や操作を自動化し、業務効率を改善できると説明。一度設定すればユーザー側での更新が不要になる点や、ローカルPC上で独自のMCPコマンドを作成できる高い拡張性も、その魅力として挙げられました。
デモで紹介された「社員情報検索MCP」は、すでに社内で実際にリリースされています。今後は連携先をさらに拡大し、業務におけるAI活用を一層推進していく方針が共有されました。
5. AIコーディングエージェントの総括と、これからの歩き方
これまでのセッション内容を網羅しつつ、AI駆動開発のリアルな知見と今後の展望について総括が行われました。
GitHub Copilotのような「補助ツール」から、DevinやClaude Codeといった「バックグラウンドエージェント」、さらには「レビュー自動化」や「CLIツール」に至るまで、AIエージェントを体系的に分類。タスクに応じて最適なツールを使い分けることの重要性が解説されました。
実践から得られた活用のコツとして、ルールファイルをシンプルかつ明確に保つことが不可欠だと強調されました。「昨日入社したばかりのメンバーでも理解できる設計」を基準とし、大規模なタスクはAI自身に計画を立てさせ、ステップごとに実行させることが成功の鍵だと紹介されました。
その一方で、実際の開発プロジェクトにおける失敗談も共有されました。古いコードの残骸がAIの動作に悪影響を及ぼし、無限ループに陥るトラブルも。この経験から、コードの定期的な整理やタスク終了後のクリーンアップ、そして最終的な人間によるレビューがいかに重要であるかという教訓が共有されました。
今後の展望として、各プロジェクトに最適化されたルール設計を進め、Claude CodeやGemini CLIの活用を促進していくと述べられました。そして、社内外の情報チャネルを積極的に活用し、エンジニア一人ひとりが主体的にAIと共に成長していく姿勢が求められる、とセッションは締めくくられました。

開催を終えて
今回の「AIテックトーク」は、AIコーディングの最前線で得られた成功体験やリアルな失敗談、そして明日から使える実践的なノウハウが飛び交う、非常に熱量の高い時間となりました。
参加者からは、「各ツールの特性や使い分けがよく分かった」「早速試してみたい!」といった声が多く寄せられ、コロプラ全体のAI活用をさらに加速させる、大きな一歩になったと感じています。
おわりに
AIコーディングエージェントの世界は、急速に進化しています。この大きな波を楽しみながら乗りこなすために、ツールの特性を深く理解し、プロジェクトや自身の開発スタイルに合わせて使い分けることが、これからのエンジニアには欠かせません。
同時に、AIの能力を最大限に引き出すためには、AIが活躍しやすい環境を整える組織的な取り組みも不可欠です。実際に、コロプラでは社員の約8割が業務でAIを活用するまでになっており、AIを「クリエイターの創造性を支える黒子」として位置づけた多面的な支援施策を展開しています。
コロプラでは、今後もこうしたナレッジ共有の場を大切にし、社員一人ひとりがもっと楽しく、もっと創造的に働ける環境を、組織全体でつくっていきます。
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