こんにちは、AIイネーブルメントグループの山田(@yamadashy)です。
4月10日(金)に社内AI勉強会「突撃、隣のAIライブコーディング!〜普段の開発風景を見せ合う会〜」を開催しました。
3名のエンジニアに各15分で普段のAI駆動開発をそのまま実演してもらう、という企画です。オフラインとオンライン配信のハイブリッド形式で、約50名が参加しました。

開催の背景
コロプラでは以前から、AI活用に関する勉強会を定期的に開催しています。直近では社内AI LT会を開催し、7名のエンジニアがAI活用事例をLT形式で発表しました。
今回の企画のきっかけは、社内Slackで上がった「みんなの普段のAI開発風景が見たい」という声でした。「自分のAI活用はこれでいいのか」「他の人はどう使っているのか」という話題は社内でもよく出ていて、「開発風景をそのまま流すLTをやろう」「需要はかなりある」と盛り上がり、企画に至りました。
LTやドキュメントの共有も有効ですが、整理された知識と実際に手を動かしている様子では、得られるものがだいぶ違います。うまく使っている人ほど「地味な使い方しかしていない」と言いますが、その地味さにこそ再現できる工夫が詰まっている。CIOの菅井が以前話していた「あなたの当たり前は誰かの学び」は、まさにこの会でやりたかったことです。
当日のタイムテーブル
私はMCとして、登壇者への質問や会場への問いかけ、説明の補足などを担当しました。
| 時間 | 登壇者 | 所属・普段の担当 | テーマ |
|---|---|---|---|
| 13:10〜13:25 | 田中 | インターナルグループ / 社内システム開発など | AIエージェントへの機能追加 & コードレビュー |
| 13:25〜13:40 | 有田 | AIイネーブルメントグループ / 社内のAIエージェント開発など | 普段の環境でリアルにコードを書く |
| 13:40〜13:55 | 工藤 | AIイネーブルメントグループ / PHP Extension開発など | 安全な低レイヤー実装をLLMと進める |

各セッションのハイライト
1. AIエージェントへの機能追加 & コードレビュー(田中)
トップバッターの田中さんは、Claude Codeで社内のエラー対応エージェントへの機能追加を実演しました。特に参考になったのは、プロンプトに 「Why(なぜそうするのか)」を必ず書く 進め方です。保存先や出力形式にも理由を添えてAIの判断のぶれを抑える。私自身もなんとなく感じていたことだったので、言語化されると納得感がありました。
後半では、調査を複数エージェントに分担させたり、観点別のレビュアー役にコードレビューさせたりと、AIを「一人の助手」ではなく「チーム」として扱う進め方も面白かったです。
2. 普段の環境でリアルにコードを書く(有田)
有田さんは事前に準備を作り込まず、その場で選んだタスクをAIに渡して進めるスタイルで、イベント名どおりの「突撃」感のあるものでした。
改善Issueを一つ渡すと要件確認から実装・テストまで自律的に進み、途中で構成図の作成を頼んでも流れが崩れない。ここまで自律的に動く様子には素直に驚きました。
cmux で Claude Code を複数立ち上げ、Claude Desktop からタスクを依頼する導線まで整えており、AIが作業環境の一部になっていることが伝わってきます。田中さんと同じClaude Codeながら運用思想は対照的で、使い方の幅を考えさせられました。
3. 安全な低レイヤー実装をLLMと進める(工藤)
工藤さんは、C言語で PHP拡張機能(PHP Extension)を実装するという、厳密さの求められる領域でAIをどう安全に使うかを紹介しました。いきなりコードを書かせるのではなく、まず調査と計画を作らせ、その妥当性を人が見極めてから進める。難しい領域だからこそ、この入口の設計が効いてくるんだなと感じました。
要件や制約は AGENTS.md に事前に整理されており、過去の経験を踏まえた規約や禁止事項まで書き込まれていました。「AIはこういうミスをしがちだから、先に塞いでおく」という姿勢ですね。テストやメモリリークチェックまで見据えた順序設計も含め、AIにたくさん任せることよりも、前提と制約をどれだけ丁寧に整えるかが勝負だと改めて思いました。
MCを通して見えたこと
MCとして横で見ていて一番面白かったのは、3名ともAIを使いこなしているのに、整えているものがまったく違うということです。プランやツールも Claude Max の x5、x20、GitHub Copilot とバラバラ。それでも「AIが迷わないための前提を人が設計する」という点では不思議と一致していました。ツールの選択よりも、前提をどう整えるかのほうがよほど差になるんだなと感じました。
後日、私自身の開発フローを社内に共有した際にも「参考になった」という反応をもらい、こういう場は続けていく価値があるなと実感しています。
おわりに
今回は「スライドを作り込む発表」ではなく「普段の画面をそのまま見せる」形式にしました。登壇者の準備負担が少ないわりに、参加者にとっての学びが大きい。AIの使い方に正解がない今だからこそ、整えすぎない共有のほうがかえってリアルな気づきにつながるのだと思います。
コロプラでは今後も形式を変えながらこうした場を続けていく予定です。同じような取り組みを考えている方の参考になれば幸いです。
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